ウェビナーを1本開くたびに、告知メール、申込ページ、フォーム、広告、SNS投稿、参加後のフォローメールと、HubSpotの中にアセットが6つも7つも増えていく。月次の報告で「あのウェビナーから商談はいくつ出たのか」と聞かれても、メールの数字はメールの画面、フォームの数字はフォームの画面に分かれていて、1枚にまとめるだけで半日かかる。
HubSpotのキャンペーン機能は、アセットを後からまとめる集計ツールではなく、施策を始める前に「何を1つの施策と数えるか」を決めて入れ物を作っておく機能です。1つのアセットは原則1つのキャンペーンにしか入らず、関連付ける前のデータはキャンペーンの成果に入らないため、切り方と作るタイミングを決めないまま使うと、数字が合わない画面が増えるだけになります。
施策ごとの成果を上司や経営に説明する場面が増えてきた会社なら、キャンペーン機能を使うかどうかは、施策が期間のある単位で区切れるかと、評価したいのがリード数なのか取引・売上なのかで判断できます。施策の数が少なく、スプレッドシートで管理できている段階なら、使わない選択も十分に成り立ちます。
目次
HubSpotのキャンペーン機能でできることと、使えるプラン
キャンペーン機能は、メール・LP・フォーム・広告・SNS投稿などのアセットを1つの施策名の下に関連付け、施策単位でセッション、新規コンタクト、影響を受けたコンタクト、取引、収益をまとめて見る機能です。使えるのはMarketing Hub ProfessionalとEnterpriseで、取引作成と収益のアトリビューションはEnterpriseに限られます。
HubSpotのキャンペーンとは、関連するマーケティングアセットとコンテンツを1つの名前の下にまとめたグループのことです。公式ヘルプのFAQでは、Webサイトの流入を記録するためのutm_campaignタグや、広告媒体側の広告キャンペーン、HubSpotのマーケティングメールとは別のものとして説明されています。広告キャンペーンやマーケティングメールは、HubSpotキャンペーンに入れる中身の1つという位置づけです。
関連付けられるアセットの種類は幅広く、ヘルプの一覧にはブログ記事、ランディングページ、Webサイトページ、フォーム、CTA、送信済みのマーケティングメール、HubSpotから公開したSNS投稿、広告キャンペーン、ワークフロー、コンタクトベースのリスト、シーケンス、日程調整ページ、マーケティングイベント、外部Webサイトのページ、動画、ファイルなどが並んでいます。展示会やウェビナーのように、HubSpotの外で起きる施策でも、申込ページやフォロー用のリストを関連付ければ同じ画面で追えます。
プランによって見られる範囲が変わるため、公式ヘルプで確認できた内容を次の表にまとめます。
| できること | 無料・Starter | Marketing Hub Professional | Marketing Hub Enterprise |
|---|---|---|---|
| キャンペーンの作成とアセットの関連付け | 使えない | 使える | 使える |
| パフォーマンス(セッション・新規コンタクト・影響を受けたコンタクト) | 使えない | 使える | 使える |
| 収益(取引に至るまでの接点に均等配分) | 使えない | 使える | 使える |
| 取引作成・収益のアトリビューション(モデルを選べる) | 使えない | 使えない | 使える |
| コンタクト・取引の手動関連付け | 使えない | 使える | 使える |
| 手動で関連付けたコンタクト・取引のアトリビューション管理 | 使えない | 使えない | 使える |
| カスタムレポートビルダーでキャンペーンを集計 | 使えない | 使える | 使える |
キャンペーンツールを使うには、スーパー管理者かキャンペーンの権限が必要です。アセットを関連付けるときは、そのアセット側の権限も求められます。たとえばシーケンスを関連付けるにはシーケンスの編集権限がいるため、営業のシーケンスまで施策に含めたいときは、マーケ担当者に権限を渡すか、関連付けを営業側に頼むかを先に決めておきます。権限の割り振り方はHubSpotの役割別の権限設計の考え方で、キャンペーン権限を持つ人を絞ります。
StarterからProfessionalへの切り替えをキャンペーン機能のために検討しているなら、施策の数とProfessionalで増えるほかの機能を合わせて判断します。キャンペーン機能だけを理由に上げると、費用に対して使う画面が少なくなりがちです。プランの違いはHubSpotのStarterとProfessionalの違いで機能全体を見比べてから決めます。
キャンペーンを施策ごと・四半期ごと・商材ごとのどれで切るか
キャンペーンは「期間のある施策1つ」で切り、四半期や商材でのまとめは、キャンペーン名とカスタムレポートで後から集計します。1つのアセットは原則1つのキャンペーンにしか入らないため、大きな単位で切ると、施策ごとの比較ができなくなります。
キャンペーンの単位を決めるときに外せない仕様が1つあります。公式ヘルプには、すでに別のキャンペーンに関連付いているアセットを新しいキャンペーンに追加すると、元のキャンペーンから外れると書かれています。複数のキャンペーンに入れられる例外として挙げられているのは、ワークフローとリストです。つまり、同じ申込フォームを「10月のウェビナー」と「第4四半期の集客」の両方に入れることはできません。
このため、単位の候補ごとに向き不向きがはっきり分かれます。
| 切る単位 | 向く場面 | 向かない場面 |
|---|---|---|
| 施策ごと(ウェビナー1回、展示会1回、資料1本の公開) | 施策ごとに予算と担当が決まっていて、次回もやるかを比べたい | 月に何十本も小さな配信があり、1本ずつ作ると管理が追いつかない |
| 四半期ごと | 施策の数が少なく、経営への報告が四半期単位で完結する | 同じ四半期のウェビナーと展示会を比べたい。アセットを両方に入れられない |
| 商材ごと | 商材ごとにマーケ担当と予算が分かれていて、施策が商材をまたがない | 1回のウェビナーで複数の商材を紹介する。施策の成否が商材の数字に埋もれる |
判断に迷ったら、施策ごとに切ります。第4四半期の合計や商材別の合計は、キャンペーン名に年と四半期、商材の略称を入れておけば、カスタムレポートでキャンペーン名を条件に絞り込んで集計できます。反対に、四半期単位で作ったキャンペーンを後から施策ごとに分けるには、アセットを1つずつ付け替える必要があり、付け替える前のアトリビューションデータは新しいキャンペーンに移りません。
施策ごとに切るときに迷うのが、サイトに常に置いてある資料ダウンロードのフォームや、ブログ記事、常時動いているナーチャリングのワークフローです。期間のある施策とは性質が違うため、施策のキャンペーンには入れず、「常設_資料DL」のような年単位の常設キャンペーンを1つ作って入れるか、キャンペーンには関連付けずに個別の分析画面で見るかのどちらかにします。10月のウェビナーの告知に既存のホワイトペーパーのLPを流用すると、そのLPはウェビナーのキャンペーンに移り、常設側の数字から抜けてしまいます。
展示会の場合も考え方は同じです。事前の来場案内メール、アポイント用の日程調整ページ、当日の名刺リスト、会期後のフォローメールまでを1つのキャンペーンに入れ、展示会ごとに比べられる状態にします。出展するかどうかを翌年に判断する材料は展示会の振り返りと効果測定の時間軸で整理し、キャンペーンの数字はその中の半年後の取引の確認に使います。
キャンペーン名とUTMの関係を決めてから作る
キャンペーンを作ると、キャンペーンごとに一意のキャンペーンUTMの値が自動で割り当てられ、HubSpotで作るトラッキングURLや関連付けたマーケティングメールはその値を使います。名前を途中で変えると新しいutm_campaignの値が作られるため、命名規則は最初のキャンペーンを作る前に決めます。
キャンペーン名を変えるとUTMの値が増える
公式ヘルプによると、キャンペーンの詳細ページの左側にキャンペーンUTMの値が表示され、トラッキングURLは初期設定でこの値を使います。キャンペーン名を更新すると、HubSpotは今後のトラッキングURL用に新しいutm_campaignの値を作り、古い値も履歴データを保つためにキャンペーンに残ります。数字が途切れることはありませんが、GA4や広告媒体の画面では同じ施策が2つの値に分かれて見えます。
たとえば四半期の途中で担当者が「名前が長いから」とキャンペーン名を短くすると、名前を変える前に配った告知URLと変えた後に作ったURLで値が異なり、GA4のキャンペーン別レポートでは同じウェビナーが2行に分かれます。HubSpotの中では1つにまとまっていても、HubSpotの外の画面まで一致させるには、名前を決めた後は変えない運用にします。
HubSpotの外で作るURLは、キャンペーンのUTMの値に揃える
HubSpotのトラッキングURL作成画面では、UTM campaignのプルダウンでキャンペーンを選ぶと、そのURLからの訪問がキャンペーンに振り分けられます。マーケティングメールは、キャンペーンに関連付けるとutm_campaignが自動で付きます。手間がかかるのは、広告媒体の管理画面やSNSの予約ツール、パートナー企業に渡す告知URLのように、HubSpotの外でURLを作る場合です。
FAQにあるとおり、HubSpotのキャンペーンはutm_campaign付きの流入を含みますが、すべてのutm_campaignがHubSpotのキャンペーンにつながるわけではありません。外で作るURLのutm_campaignは、スプレッドシートで自作した値ではなく、キャンペーン詳細ページに表示されている値をそのまま貼り付けます。共催ウェビナーの相手企業に告知URLを渡すときも、HubSpotでトラッキングURLを作ってから渡すほうが、値のずれが起きません。
命名の型は、集計したい単位の順に並べる
キャンペーン名には、後から絞り込みたい要素を左から順に入れます。例として、次の型を使うと四半期・施策の種類・商材のどれでも名前の一部で絞り込めます。
| 要素 | 入れる値の例 | 決めておくこと |
|---|---|---|
| 期間 | 2026Q4 | 開始日の四半期で付ける。会計年度と暦年のどちらかに統一する |
| 施策の種類 | webinar/expo/whitepaper | 使ってよい語を一覧にし、担当者が新しい語を作らない |
| テーマ・商材 | crm-setup | 小文字の英語とハイフンに統一する |
| 回数(必要な場合) | 02 | 同じテーマを年に複数回開く場合だけ付ける |
utm_sourceやutm_mediumの語彙、表記ゆれの防ぎ方はキャンペーン機能と関係なく決めておく必要があり、UTMパラメータの命名規則で決めた語彙表に、キャンペーン名の型を1行追加する形にすると、ルールが2か所に分かれません。
SNSの投稿をキャンペーンに関連付けると、投稿のリンクにutm_campaignが自動で付きます。ソーシャル投稿のUTMとキャンペーンの関係を確かめてから、投稿の予約を始めます。
キャンペーンの作り方と、施策開始前に済ませる設定
キャンペーンは「マーケティング」メニューの「キャンペーン」から作り、アセットはキャンペーン詳細ページの「アクション」から追加します。キャンペーンの成果に入るのは関連付けた後のデータだけなので、告知メールを送る前に作っておきます。
作成の流れは次のとおりです。
- HubSpotで「マーケティング」から「キャンペーン」を開き、右上の「キャンペーンを作成」をクリックする
- 初めての場合はガイド付きの手順かキャンペーンテンプレートを選び、自分で組む場合は白紙から作成する
- キャンペーン名、色、担当者、開始日と終了日、目標、オーディエンス、通貨、メモを入力する
- 作成したキャンペーンを開き、「アクション」から「アセットを追加」を選び、左側のアセットの種類から関連付けるものにチェックを入れる
- HubSpotの外で使うURLは、キャンペーン詳細ページの「アクション」からトラッキングURLを作成する
開始日と終了日はマーケティングカレンダーにも反映されます。複数の担当者が施策を持っている会社では、カレンダー上でウェビナーと展示会の告知時期が重なっていないかを確認する用途にも使えます。詳細ページには、パフォーマンス、アトリビューション、アセット、タスク、予算、アクティビティのタブがあり、告知メールの作成や申込ページの公開といった作業をタスクとして担当者に割り当てられます。
公式ヘルプでは、アセットを関連付ける前のデータはキャンペーンの概要レポートに反映されないと説明されています。ウェビナーの告知メールを送った後にキャンペーンを作ると、最初の告知で申し込んだ人の数字がキャンペーン全体の成果から抜けます。
関連付けでつまずきやすい仕様もヘルプに書かれています。予約投稿や下書きのSNS投稿は公開されるまで表示されず、トラッキングURLはキャンペーン作成後に1回以上アクセスされるまで詳細ページや分析に表示されません。検索連動型広告用のトラッキングURLは作成時にしかキャンペーンを指定できず、後からキャンペーンを付けたり変えたりできません。広告を先に入稿してしまう運用の会社は、広告の入稿前にキャンペーンを作る順番に変えます。
申込フォームやフォローメールを施策ごとに作るたびに迷わないよう、フォームの作り方はHubSpotフォームの作成と通知の設定、メールの配信設定はHubSpotマーケティングメールの運用ルールに沿って、キャンペーンを作ってから中身を作る順番にします。
ウェビナーでは、ウェビナーのマーケティングイベントをキャンペーンに関連付けると、登録者数・参加者数と取引を同じキャンペーンの中で追えます。
影響を受けたコンタクト・取引・収益をどう読むか
キャンペーンの画面の「影響を受けたコンタクト」と取引は、キャンペーンのアセットに1回でも接点があれば数える指標で、同じ取引が複数のキャンペーンに入ります。施策同士で売上を分け合う見方をしたい場合は、Professionalの「収益」かEnterpriseの帰属する収益を使い、どちらの数字を報告しているかを明示します。
3種類のコンタクトの数え方
公式ヘルプのFAQでは、コンタクトに関する指標を次のように定義しています。ファーストタッチは、キャンペーンによって初めて自社サイトに来た新規コンタクトです。ラストタッチは、キャンペーンによってコンバージョンした新規コンタクトです。影響を受けたコンタクトは、キャンペーンのアセットに1つ以上接点を持ったコンタクトで、新規と既存の両方を含みます。
ウェビナーの報告で「新規リード何件」と言うならファーストタッチかラストタッチ、「既存の見込み客をどれだけ動かしたか」を言うなら影響を受けたコンタクトを使います。展示会のフォローメールのように既存のコンタクトにしか届かない施策は、ファーストタッチがほぼ0になるのが普通なので、新規コンタクトの数で評価すると施策の価値を低く見誤ります。
取引がキャンペーンの成果に入る条件
取引がキャンペーンの成果に入るには、ヘルプに書かれた条件をすべて満たす必要があります。キャンペーンの影響を受けたコンタクトに取引が関連付いていること、そのコンタクトが取引の「成約」より前に関連付けられていること、取引金額が0でなく入力されていること、成約の日付などが揃っていることです。
営業が受注処理を終えてからコンタクトを取引に関連付ける運用だと、この条件を満たさず、どのキャンペーンにも取引が入りません。キャンペーンの取引数が実際の受注より明らかに少ないときは、施策の問題を疑う前に、取引とコンタクトを関連付けるタイミングを営業に確認します。取引の作成時点でコンタクトを必ず関連付けるルールは、取引パイプラインの設計でステージの入力必須項目として決めておくと、営業の入力漏れを防げます。
同じ受注が、指標によって違う金額に見える
図2の例で、3回の接点がすべてキャンペーンのアセットで、ほかに接点がなかった場合、キャンペーンごとの数字は次のように見えます。Professionalの「収益」は、ヘルプの説明どおり取引の成約に至るまでの接点に均等に配分されます。Enterpriseの帰属する収益は、選んだアトリビューションモデルで配分が変わります。
| キャンペーン | 取引(件) | 収益(Professional・均等配分) | 帰属する収益(Enterprise・ファーストタッチの例) | 帰属する収益(Enterprise・ラストタッチの例) |
|---|---|---|---|---|
| A:Google広告 | 1 | 100万円 | 300万円 | 0円 |
| B:資料DL | 1 | 100万円 | 0円 | 0円 |
| C:ウェビナー | 1 | 100万円 | 0円 | 300万円 |
| 3つを足した数字 | 3 | 300万円 | 300万円 | 300万円 |
取引の件数は、実際の受注1件に対して、キャンペーンを横に足すと3件になります。役員会の資料で「今期のキャンペーン経由の受注」を取引件数の合計で出すと、実際の受注件数を超える数字が並びます。施策ごとの取引数は「この施策に触れた人がいる取引」として読み、施策の合計を出すときは収益か帰属する収益を使います。
キャンペーンの画面で見る取引数は「関わった取引の数」で、施策同士で分け合った数字ではありません。報告では、取引数と収益のどちらを使ったかを数字の横に書き、会議の途中で基準が入れ替わらないようにします。
ファーストタッチ、線形、U字型などのモデルの違いと、どのモデルで何を判断するかは、キャンペーン機能に限らない話です。モデルの選び方はHubSpotのアトリビューションレポートの使い分けに合わせ、キャンペーンの画面では施策ごとの比較、アトリビューションレポートでは施策をまたいだ配分の確認、と役割を分けます。
予算を入れるとROIが出る
キャンペーンの詳細ページには予算タブがあり、キャンペーンの支出が記録されていればROIが計算されます。ヘルプに記載された計算式は、(収益・帰属する収益・関連する取引金額のいずれか − キャンペーン支出の合計)÷ キャンペーン支出の合計 × 100 です。Professionalでは収益か関連する取引金額、Enterpriseでは帰属する収益か関連する取引金額を使います。関連する取引金額を使ったROIは、上の表の取引件数と同じく施策間で重複するため、施策を並べて比べる用途には向きません。
ROIを出すなら、支出には広告費だけでなく、ウェビナーの登壇謝礼や展示会の小間代など、施策に直接かかった費用を入れます。広告費だけで計算すると、広告を使わない展示会やウェビナーのROIが実態より高く出ます。費用と成果を月次で突き合わせる表はマーケティングの予実管理で作り、キャンペーンの予算タブにはその表と同じ金額を入れます。
自社のキャンペーンの取引数が実際の受注と合わない、どの指標で報告すればよいか決めきれないという場合は、キャンペーンの切り方と報告に使う指標を一緒に整理できます。
展示会の場合は、展示会の名刺を取り込んだセグメントとお礼メールを同じキャンペーンに関連付けておくと、会期後に作られた取引を展示会ごとに比べられます。
キャンペーン機能を使わないほうがよい場合
施策の数が少なくスプレッドシートで追えている場合、取引とコンタクトの関連付けが営業側で守られていない場合、施策が期間で区切れない場合は、キャンペーン機能を使っても数字の信頼性が上がりません。先に取引の入力ルールやUTMの語彙を整えるほうが、施策の評価に使える数字が早く揃います。
次のどれかに当てはまるなら、キャンペーン機能を使わない、または使い始めを遅らせる判断も妥当です。
- ウェビナーや展示会などの施策が四半期に1〜2本で、スプレッドシートで申込数と商談数を追えている
- 営業が受注後にコンタクトを取引に関連付けている、または取引金額が空欄のまま成約になっている
- 集客の大半がSEO記事と常設の資料ダウンロードで、期間のある施策がほとんどない
- HubSpotの外で作るURLのUTMがばらばらで、キャンペーンのUTMの値に揃える運用を担える人がいない
- キャンペーン機能のためだけに、StarterからProfessionalへの切り替えを検討している
2つ目に当てはまる会社は、キャンペーンを作っても取引と収益の欄がほぼ空になります。営業会議で「キャンペーン経由の受注が0件」と表示され、マーケの施策そのものが疑われる状況は、ツールの設定では防げません。取引の関連付けルールを営業と決め、ルールを決めた後の受注で取引とコンタクトの関連付けが揃っていることを確かめてから、キャンペーンを作り始めます。
3つ目に当てはまる会社は、キャンペーンではなく、流入経路とページごとの成果を見るレポートを先に整えるほうが判断に使えます。チャネル別・ページ別のダッシュボードの組み方はHubSpotのレポート設計の3層の考え方で決め、期間のある施策が増えた時点でキャンペーンを足します。
反対に、キャンペーン機能を使う価値が大きいのは、ウェビナー、展示会、資料の公開といった施策が毎月のように動き、それぞれに予算と担当者がついている会社です。施策ごとに次回も続けるかを決める会議があり、その判断材料をメール・フォーム・広告の画面から毎回集めているなら、キャンペーンを施策の開始前に作る運用に変えるだけで、報告の準備にかかる時間が減ります。
まとめ
HubSpotのキャンペーン機能は、施策ごとに切り、命名とUTMの値を先に決め、施策を始める前に作っておくと、施策単位で次回も続けるかを判断する材料になります。
判断の結論は4つです。キャンペーンは期間のある施策1つで切り、四半期や商材の集計は名前とカスタムレポートで行います。1つのアセットは原則1つのキャンペーンにしか入らないため、常設の資料DLフォームやブログ記事は施策のキャンペーンに入れません。キャンペーン名を変えるとutm_campaignの値が増えるので、命名の型は最初に決めます。キャンペーンの画面の取引数は施策間で重複するため、施策の合計や比較には収益か帰属する収益を使います。
次にやることは、来月予定している施策を1つ選び、命名の型に沿ってキャンペーンを作り、告知メールや広告を作る前にアセットの置き場所として用意することです。あわせて、営業が取引を作るときにコンタクトを関連付けているかを直近の受注数件で確認します。自社の施策の数や契約プランでキャンペーンをどう切るかを決めきれないときは、現在の施策と取引の入力状況を見たうえで、キャンペーンの設計を一緒に決めます。
無料相談
施策ごとの成果をHubSpotで説明できる状態に整えます
「ウェビナーから何件の商談が出たか答えられない」「キャンペーンを作ったが取引の数字が実際の受注と合わない」「どの単位でキャンペーンを切ればよいか決まらない」。Ampelは外部CMOとして、現在の施策の数と予算、UTMの付け方、営業の取引入力の状況を確認し、キャンペーンの切り方と命名規則、報告に使う指標を担当者の方と一緒に決めます。
よくある質問
- HubSpotのキャンペーン機能はどのプランで使えますか
- Marketing Hub ProfessionalとEnterpriseで使えます。無料ツールとStarterでは使えません。取引作成と収益のアトリビューションレポートでモデルを選んで配分を見るには、Marketing Hub Enterpriseが必要です。
- HubSpotのキャンペーンとutm_campaignは同じものですか
- 別のものです。HubSpotのキャンペーンは関連するアセットをまとめたグループで、utm_campaignはWebサイトの流入を記録するためのタグです。キャンペーンを作るとキャンペーンUTMの値が割り当てられ、HubSpotで作るトラッキングURLやキャンペーンに関連付けたマーケティングメールはその値を使います。
- 1つのLPやフォームを複数のキャンペーンに入れられますか
- 原則として入れられません。公式ヘルプでは、別のキャンペーンに関連付いているアセットを新しいキャンペーンに追加すると元のキャンペーンから外れると説明されており、複数に入れられる例外はワークフローとリストです。常設のLPやフォームは、施策のキャンペーンとは別の常設キャンペーンにまとめます。
- キャンペーンを作る前のデータは後から反映されますか
- キャンペーンの概要レポートには反映されません。関連付けた後のデータだけがキャンペーンの成果に入り、関連付け前の数字は各アセットの分析画面で確認します。告知メールを送る前や広告を入稿する前にキャンペーンを作っておきます。
- キャンペーンの取引数が実際の受注数と合わないのはなぜですか
- 主な原因は2つです。1つは、同じ取引が接点のあった複数のキャンペーンにそれぞれ数えられるため、横に足すと実際の件数を超えることです。もう1つは、受注後にコンタクトを取引に関連付けたり、取引金額が空欄だったりして、キャンペーンに入る条件を満たしていないことです。