マーケティングの予実管理のやり方|費用と成果を1枚で突き合わせる月次管理表と再配分ルール

期初にはきちんと根拠を積み上げてマーケティング予算を通したのに、半年たつと手元にあるのは経理から回ってくる支払い一覧と、広告管理画面の数字と、CRMのリード件数がばらばらに並んだ状態。経営から「今期のマーケ費用は計画どおりか」「成果は出ているのか」と聞かれても、費用と成果を同じ期間で並べた表がないため、答えるたびに集計からやり直すことになります。

予実管理の目的は、予算どおりに使うことではありません。費用と成果を同じ行に並べた月次の表を1枚持ち、どの差異なら動かし、どの差異なら待つかを期初のうちに決めておくことが、期中に予算を正しく動かす唯一の方法です。ルールが先にないと、差異が出るたびに声の大きい施策へ予算が流れるか、誰も動かせずに期末に慌てて使い切るかのどちらかになります。

予算が承認済みで、期中の予実を経営に説明する役目を負っている人の場合、費用をどの月に数えるかと、商談化の判定をいつまで待つかが先に決まっていれば、差異の説明がぶれなくなります。差異が出ても予算を動かさない、使い切らないという結論にも、同じ根拠で筋が通ります。

マーケティングの予実管理とは|予算策定・ROI説明との違い

マーケティングの予実管理とは、期初に決めた予算と期中の実績を月次で突き合わせ、差異の原因を切り分けて、予算を動かすか据え置くかを決める運用です。予算を決める作業とも、予算を通すための説明とも別物です。

予実管理という言葉は、予算を作る作業まで含めて使われることがあります。しかし実務では、問いが違うものを混ぜると誰が何を決めるのかが曖昧になります。たとえば四半期の経営会議で「来期の予算をいくらにするか」と「今期の広告費を来月どう動かすか」が同じ議題で話されると、マーケ責任者が月次で決めてよい調整まで経営の承認待ちになります。次の4つは隣り合っていますが、答える問いが異なります。

取り組み答える問い時期主な成果物
予算策定・配分いくら使い、どこに振るか期初総額と施策別の配分案
ROIの説明なぜその予算が必要か期初の承認時稟議・承認資料
予実管理計画どおりか、動かすべきか期中(月次)月次予実表、再配分の決定記録
KPIダッシュボードファネルのどこが動いたか常時指標の可視化画面

期初に予算の総額とステージ別の配分を決め、ROIの説明資料で承認を取ったら、予実管理が始まります。予実管理は承認された計画を「約束」として扱いながら、どこまでなら現場の判断で変えてよいかを運用で決めていく仕事です。

予実がずれて見える3つの原因

期中に予実が合わない原因の多くは、施策の成否ではなく数字の定義のずれです。月割りの仕方、費用を計上する月、成果が出るまでの時間の3つをそろえないと、差異の議論が成り立ちません。

年額を12で割った月割り

年間予算を12等分して月の予算にすると、展示会の月や大型の制作物を納品する月に必ず大きな超過が出て、翌月には大きな未消化が出ます。これは差異ではなく、計画の置き方の問題です。月割りは、施策ごとに「いつ使う予定か」を期初に置いた計画カレンダーから作ります。

費用の月が人によって違う

マーケ担当は施策を実施した月で費用を見ており、経理は請求書が届いた月や支払った月で見ている。この状態で予実を突き合わせると、同じ施策の費用が月をまたいで行ったり来たりします。どちらが正しいかではなく、予実表ではどの月で数えるかを決めることが先です。

成果がまだ出ていないだけの施策

BtoBでは、今月使った費用の成果が商談や受注として見えるのは数か月後です。当月の費用と当月の成果を並べると、立ち上げたばかりの施策ほど効率が悪く見えます。成果の「未確定」を表の中で区別しておかないと、まだ判定できない施策を止めてしまいます。

月次予実表の作り方|費用と成果を同じ行に並べる

月次予実表は、行を「予算を動かす判断の単位」、列を「費用・成果・判定」の3ブロックにして、1枚で読めるように作ります。費用の表と成果の表を分けて持つと、突き合わせの作業が毎月発生します。

行の粒度は予算を動かす単位にそろえる

行を細かくしすぎると、差異が小さすぎて判断に使えません。広告ならキャンペーン単位ではなく「検索広告」「SNS広告」のようなチャネル単位、コンテンツなら記事単位ではなく「SEO記事制作」「ホワイトペーパー制作」のような予算の枠単位にします。チャネル内部の細かな配分は、広告の運用担当が広告の予算配分とチャネル戦略に沿って決めます。予実表は、その一段上で「枠ごと動かすかどうか」を決めるための表です。

ツール費や人件費のように施策ごとに按分しにくい固定費は、無理に配らず「共通費」の行にまとめます。按分のルールを議論し始めると、予実管理の時間の大半がそこに取られます。

列は3ブロックに分ける

列の構成は次のとおりです。成果のブロックに「未確定」の列を最初から持たせているのが、一般的な予算管理表との違いです。

ブロック列見る理由
費用当月予算、当月実績(発生ベース)、累計予算、累計実績、差異計画からどれだけずれたか
費用着地見込み(期末までの残り計画を足したもの)期末にいくらになりそうか
成果リード数、商談数(判定済み)、判定待ちのリード数費用に対して何が返ってきたか
成果成果の目標値、商談1件あたり費用(判定済み分のみ)計画の前提が成り立っているか
判定判定区分(継続・保留・減額・増額)、決めた人、理由表を見て何を決めたか

判定のブロックを表の中に持たせるのは、予実表を「見るもの」から「決めたことを残すもの」に変えるためです。3か月後に振り返ったとき、なぜその月にSNS広告を減らしたのかが表の同じ行に残っていれば、同じ議論を繰り返さずに済みます。

行ごとのイメージは次のようになります。数値は説明用の例です。

行累計予算(万円)累計実績(万円)商談(判定済み)判定待ちリード判定
検索広告3003121422継続
SNS広告150148231保留
展示会200000未実施
共通費120120---

予実表の行は予算を動かす単位、列は費用・成果・判定の3ブロックにします。成果の列に判定待ちの件数を必ず並べ、判定済みの数字だけで効率を計算します。

成果の数字をCRMから集計する前提として、リードの獲得経路が正しく記録されている必要があります。記録の仕組みが整っていない場合は、予実表より先にBtoBマーケの効果測定の計測設計を見直してください。

発生と支払いのずれをどう扱うか

予実表の費用は、施策が実施された月、つまり発生の月で数えます。請求や支払いの月は別の列か別シートで持ち、経理の数字と照合できる状態にしておきます。

発生の月で数えるのは、成果と同じ期間で並べるためです。6月の検索広告の費用が7月の請求書で届いたとしても、6月に獲得したリードと並べて見なければ、効率を判断できません。

ずれが大きくなりやすいのは次のような費用です。

  • 展示会の出展料:開催の数か月前に申し込み、請求も早い。発生は開催月として扱う
  • ツールの年間契約:一括で支払っても、予実表では契約期間の各月に割って見る
  • 制作物の外注費:着手金と納品時の支払いに分かれることがある。予実表では納品月に寄せるか、着手・納品の区切りで分ける
  • 広告代理店の手数料:媒体費と手数料が別々に請求される場合、媒体費の行と手数料の行を分ける

展示会は出展料以外の費目が後から追加で発生しやすい施策です。予算を立てる段階で展示会の出展費用の内訳を1行ずつ予実表に置いておくと、後から出てきた費目で差異が膨らみません。外注費の支払い条件は契約時点で決まるため、マーケティング業務委託の契約で請求のタイミングまで確認しておくと、期中の予実表がずれにくくなります。

予実表の発生ベースは、マーケが判断するための管理上の数え方です。会計上の計上時期や勘定科目の扱いは会社ごとに決まっているため、経理の数字と食い違う場合は経理の扱いに合わせて照合用の列を作ってください。

成果が遅れて出るBtoBの「未確定」の扱い

成果は、費用を使った月ごとの集団で追いかけ、商談化の判定が出そろうまでの期間を「成熟期間」として決めておきます。成熟期間を過ぎていない月の成果は未確定として別に数え、差異の判断に使いません。

たとえばリード獲得から商談化の判定まで通常2か月かかる会社なら、7月末の時点で判定がほぼ出そろっているのは4月に使った費用の分だけで、5月分はまだ途中です。5月から7月の費用に対する商談数が少なく見えるのは、施策の成果が出ていないのではなく、判定が終わっていないからです。

7月末時点の成果の確定度 4月の費用 判定9割済み:予実の判断に使う 5月の費用 判定6割済み:参考として見る 6月の費用 判定3割済み:未確定として別掲 7月の費用 ほぼ判定待ち:費用の消化だけ見る 商談化の判定済み 判定待ち(未確定)
図1:費用を使った月ごとに成果の確定度は違う。割合は説明用の例で、成熟期間は自社の実績から決める。

成熟期間は自社の実績から決める

成熟期間は、過去のリードで「獲得から商談化の判定が出るまで」にかかった日数を見て決めます。全体の大半が判定されるまでの期間を置けば十分で、厳密な統計は要りません。施策によって長さが違う場合、たとえば展示会のリードは問い合わせより判定が遅いなら、行ごとに成熟期間を持たせます。

費用の月ではなくリードの獲得月で集団をそろえる考え方は、獲得月でそろえてリードの質を比べる見方と同じです。予実表ではこれを費用と並べて使います。

未確定の間は「消化」と「先行指標」だけを見る

成熟期間中の行は、費用が計画どおり消化されているかと、リード数や接触率のような早く出る指標だけを見ます。ここで商談数を理由に減額すると、まだ判定されていない成果を捨てることになります。反対に、先行指標の時点で計画と大きく離れている場合は、成熟を待たずに原因を調べ始めてかまいません。待つのは減額の判断であって、調査ではありません。

受注まで見ると期間がさらに長くなるため、月次の予実表では商談化までを成果として扱い、受注は四半期ごとに振り返るのが現実的です。商談の量が受注目標に対して足りているかは、パイプラインカバレッジで見るほうが適しています。

施策間の再配分ルール|いつ・誰が・どの条件で動かすか

再配分は、動かすタイミングを月次に限り、金額に応じて決める人を分け、動かす条件と動かさない条件を期初に書き出しておきます。ルールがあれば、差異が出てから議論を始める必要がなくなります。

いつ動かすか

予算の再配分は月次の定例でだけ扱います。週次の数字で施策間の予算を動かすと、週ごとのぶれを追いかけて配分が落ち着きません。マーケティングの月次定例の議題に「再配分の判断」を固定の枠として置いておきます。例外は、計測が止まっている、広告が想定外の配信先に出ているといった事故だけで、これは発見した時点で止めます。

誰が動かすか

決める人を金額と種類で分けておくと、少額の調整のたびに経営の判断を待つ必要がなくなります。境目の金額は会社の規模で変わるため、次の表は区分の考え方として使ってください。

動かす内容決める人経営への伝え方
同じ枠の中での調整(チャネル内の配分など)施策担当報告不要。予実表に記録
枠をまたぐ移動で、事前に決めた上限以内マーケ責任者月次報告で事後に共有
上限を超える移動、新しい施策の追加経営月次報告で事前に承認を取る
総額の増額・減額経営四半期の見直しで判断

どの条件で動かすか

動かす条件は、成熟期間を過ぎた判定済みの数字が、事前に決めた幅を超えて計画から離れたときに限ります。判断の順番は次の図のとおりです。

1. その行は成熟期間を過ぎたか いいえ:保留して翌月に再判定 はい 2. 差異は決めた幅を超えたか いいえ:そのまま継続 はい 3. 原因は施策側か(計測・営業側でないか) いいえ:予算でなく原因側を直す はい 4. 動かす金額は自分の権限内か いいえ:上位の決裁に上げる はい 再配分を実行し、予実表に理由を記録
図2:再配分の判断順序。どこかで「いいえ」なら予算は動かさない。

3つ目の問いを飛ばすと、予算を減らす判断を誤ります。商談数が計画を下回っていても、原因が営業側の対応遅れや、CRMへの記録漏れであれば、予算を減らしても改善しません。施策を減額する前に、渡したリードへの対応状況と、計測が正しく動いているかを確認します。

動かさない条件も書き出しておきます。成熟期間中であること、差異が決めた幅の中にあること、評価期間を期初に約束した施策(認知目的の施策など)であることの3つです。とくに最後の条件は、期初に経営と合意した評価期間を期中の数字で覆さないための歯止めになります。

予備枠を持つかどうかも期初に決めます。総額の一部を施策に割り当てず、期中の増額候補のために残しておくと、どこかを削らなくても好調な施策に上乗せできます。予備枠を持たない場合、増額は必ずどこかの減額とセットになります。再配分のルールを自社の予実表に落とし込む作業は、現在の予算表と施策一覧をもとに一緒に整理できます。

止めた施策の予算を回す先に迷ったら、自社がその施策の前提条件を満たしているかで候補を絞ります。リード獲得施策の選び方と優先順位に沿って、4つの条件で外す施策を先に決めます。

経営への月次報告の型

経営への月次報告は、着地見込み、主な差異とその判断、未確定の分量、経営に決めてほしいことの4点を1枚にまとめます。施策ごとの細かな数字は添付に回します。

経営が月次で知りたいのは、予算が期末にいくらで着地しそうか、そしてマーケが勝手に大きく方針を変えていないか、の2つです。これに答えるには、次の順番で並べるのが伝わりやすい形です。

  1. 着地見込み:累計実績と残りの計画を足した期末の費用見込みを、予算総額と並べる
  2. 主な差異と判断:差異の大きい行を3つまでに絞り、原因と「継続・保留・減額・増額」のどれにしたかを書く
  3. 未確定の分量:成熟期間中の費用がいくらあり、いつ判定がそろうかを書く
  4. 決めてほしいこと:権限を超える再配分や、新しい施策の追加の承認依頼

3つ目の未確定の分量を毎月出しておくと、「今月は商談が少ない」という報告が「施策の成果が出ていない」と受け取られるのを防げます。未確定の費用が大きい月は、判定がそろう月を先に伝えておきます。

出さないものも決めておきます。広告のクリック率や記事の閲覧数のような施策運用の指標は、経営が判断に使わない限り月次報告には載せません。指標をリアルタイムで見られる画面を別に持ちたい場合は、BtoBマーケKPIダッシュボードの作り方を参考に、報告書とは役割を分けてください。報告書は判断の記録、ダッシュボードは状況の確認、と分けたほうがどちらも薄くなりません。

予算を使い切らない判断

期末に残る予算は、使い道が見つかっていないのなら使い切らずに返上するほうが、次の期の予算交渉で有利になります。残額を理由ごとに分けて説明できれば、未消化は失敗ではなく判断の結果として伝わります。

「今期の予算を使い切らないと来期に削られる」という心配から、期末に効果の見込みが薄い施策へ駆け込みで費用をかけるケースは珍しくありません。期末の2か月前に残額を見たマーケ責任者が、中止になった展示会の枠をそのまま試したことのない広告媒体に回す、といった判断です。しかし、期末の駆け込みで使った費用は成熟期間の途中で期を越えるため、翌期の予実表で効率の悪い行として残り続けます。

残額は、次の3つに分けて扱います。

残額の種類例扱い
時期がずれただけ展示会が翌期開催に変わった翌期の予算として改めて申請する
判断して止めた撤退ラインを下回った広告を停止した停止の理由とともに報告し、返上する
使い道がない計画した施策の実行体制が組めなかった返上し、翌期は体制を先に整える前提で計画する

返上した予算が翌期にどう扱われるか、翌期に持ち越せるかどうかは会社の予算制度によって異なります。期初の段階で経営・経理と確認しておくと、期末に迷わずに済みます。

残額は「時期のずれ」「判断して止めた」「使い道がない」に分けて報告します。判断して止めた分を説明できるマーケ部門は、翌期の予算申請で信用が上がります。

判定済みの数字で効率のよい施策があり、追加の費用で成果が伸びる見込みがあるなら、残額の範囲で増額するのは正当な判断です。避けるべきなのは、使い切ること自体を目的にした支出だけです。期末の残額の扱いに迷っている場合は、残額の内訳と施策ごとの実績を見ながら判断の整理をお手伝いします。

予実管理を簡略化してよい場合

施策が少なく、予算を動かす余地そのものが小さい段階では、ここまでの予実表を作る必要はありません。管理の手間が、動かせる金額に見合っているかで判断します。

次のような場合は、月次予実表を簡略化してかまいません。

  • 動いている施策が2つ以下で、枠をまたぐ再配分がほぼ起きない
  • 月のマーケ費用の大半がツール費や人件費などの固定費で、変動する費用が小さい
  • 立ち上げ期で、成果の目標値そのものが仮置きの段階にある

施策が少ない段階では、費用の累計と着地見込み、判定済みの商談数の3列だけを毎月確認し、四半期ごとに配分を見直すだけで十分です。施策が増え、枠をまたいで予算を動かしたくなった時点で、行と判定のブロックを足していけば間に合います。

再配分のルールを細かくしすぎるのも向きません。再配分の条件を指標ごとに何段階も設けると、条件を満たしているかの確認に時間がかかり、結局は誰も表を見なくなります。最初は成熟期間、差異の幅、決める人の3つだけを決め、運用しながら足していくほうが続きます。

まとめ

マーケティングの予実管理は、費用と成果を同じ行に並べた月次の表と、差異が出たときに動かすか待つかを決めるルールの組み合わせで回ります。

  • 予実管理は予算策定やROIの説明とは別の工程で、期中に予算を動かすかどうかを決める運用
  • 予実がずれて見える原因の多くは、月割り・費用の月・成果が出るまでの時間という定義のずれ
  • 月次予実表は、行を予算を動かす単位、列を費用・成果・判定の3ブロックにする
  • 費用は発生の月で数え、請求・支払いの月は照合用に別に持つ
  • 成果は費用の月ごとに追い、成熟期間を過ぎるまでは未確定として減額の判断に使わない
  • 再配分は月次に限り、金額ごとに決める人を分け、動かす条件と動かさない条件を期初に決める
  • 経営への報告は、着地見込み・主な差異と判断・未確定の分量・決めてほしいことの4点
  • 使い道のない残額は使い切らずに返上し、理由ごとに分けて説明する

予実表は、作った月よりも半年後に価値が出ます。どの月に何を判断したかが同じ行に残っていれば、翌期の予算を組むときの一番確かな根拠になります。

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よくある質問

マーケティングの予実管理はExcelやスプレッドシートで足りますか?
施策が少なく、月次で1枚の表を更新するだけなら表計算で足ります。問題になりやすいのはツールではなく、費用と成果を別々のファイルで持っていることです。表計算で始める場合も、費用・成果・判定を同じ行に並べる形にしておけば、後から専用のツールに移すときも構造をそのまま使えます。
マーケティング予算の月割りはどう決めればよいですか?
年額を12で割るのではなく、施策ごとに実施する予定の月を置いた計画カレンダーから積み上げます。展示会や大型の制作物は実施月に寄せ、広告のように毎月使う費用は月ごとの計画額を置きます。月割りを実態に合わせておかないと、毎月の差異の大半が計画の置き方のずれになります。
広告代理店の手数料は広告費と同じ行で管理すべきですか?
予実表では媒体費と手数料の行を分けることをおすすめします。同じ行にすると、手数料の料率が変わったときや媒体費を増減したときに、効率の変化の理由が読み取れなくなります。経理上どう扱うかは会社の決まりに従い、予実表はマーケが判断しやすい分け方にしておきます。
成果が出るまで数か月かかる施策は、期中にどう評価すればよいですか?
期初に評価期間を決めておき、その期間中はリード数や接触率のような早く出る指標と、費用の消化だけを確認します。商談化の判定がそろう成熟期間を過ぎてから、判定済みの数字で継続か減額かを判断します。評価期間の途中で商談数を理由に止めると、まだ判定されていない成果を捨てることになります。
余った予算は翌期に繰り越せますか?
繰り越しの可否は会社の予算制度によって異なるため、期初のうちに経営・経理と確認しておくのが確実です。繰り越せない場合でも、期末に効果の見込みが薄い施策へ駆け込みで使うより、残額の理由を分けて返上したほうが翌期の予算交渉では有利に働きます。

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